中野猛オフィシャルブログ

決断!

本当に久しぶり過ぎるブログの更新となりました。

昨年末から、ブログの更新をしていなかったので、8ヶ月ぶりの更新となります。

<<創業当初から掲げていた孫子の旗>>

私は、以前にブログにも書きましたが、60歳での社長職の引退を宣言していました。

多くの創業社長が、そうであるように、私も例に漏れず最前線からの引退は、少し先になりそうです。

私は、社長業への執着は全くありません。どちらかと言えば“老害“と言われる前に“有終の美“を飾りたい側の性格であることを、ご理解いただきたい。

幹部も事業を任せたばかりのころはモチベーションも高く、一つ一つの手順を大事にして作業を進めてくれると思います。

しかし、ある程度仕事に慣れてくると、作業のゴールが見えてきた安心感から大なり小なり油断するのです。

心理学の用語には「ピークエンドの法則」というものがある。

過去の経験はピーク時と終わりの印象によって決まる、ということです。

「終わり良ければすべて良し」という言葉もありますが、最後をどのように締めくくるかで、その職務への満足度や達成感は変わってきます。

中国最古の詩集である『詩経』に今回のような言葉が残っていますが、2500~3000年ほど前の人類もゴール手前で油断しがちだったということは人は同じ失敗を繰り返すといことです。

企業の寿命も人間の寿命も同じで、誕生して成長し、活躍して、やがて消える。

生まれたものは必ず死ぬ、興隆したものは必ず衰退していくということ、これは世の真理です。

ただし、長く生きたいと思って摂生に努めた結果、80歳、90歳、中には100歳近くまで生きられる方もあれば、不摂生をした結果、50歳、いや、もっと若くして亡くなる人もあります。

私の弟は、昨年末に55歳という若さでこの世を去りました。簡単に言えば煙草の吸い過ぎで肺気腫になった事が原因です。他にも運動不足による太り過ぎや、そこにインフルエンザに罹ってしまったという要因が重なってのことですが…。

ただ、彼が健康に対しての努力をして、摂生や努力をしていたら人生は変わったと思います。

そういう意味では、企業も永遠に発展し存在することはできないけれども、少なくとも人間の命と同じように手入れをし、摂生に努めていきさえすれば、50年、100年とつづけることも可能になってきた。

そういうことを、創業25周年のころに思い「100年つづく企業を作る私たちの5つの約束」というスローガンを掲げました。

そして、再び孫子の旗を掲げて、自分の最後の直線を一心不乱に走り抜けたいと思います。
私が絶対に会うことができない100周年を迎えた時の社員たちのために。